泥沼日誌: WR250R   
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2010年12月15日

WR250R/X燃料ポンプのサービスキャンペーン

■発売直後からあちこちで報告のあった突然のエンスト・再始動困難現象。その後の調査で燃料ポンプの樹脂製インペラが変形してハウジングに干渉してしまうのが原因だとして、燃料ポンプが改修されたと風の噂には聞いていましたが…

このたび当該ロットの車両に関して燃料ポンプ交換のサービスキャンペーン(簡単にいうとリコール)が実施される模様です。ということは、今までは個別対応っだったのか?

しばらくWR250Rに関しての情報はノーチェックでしたが、あれだけWRのことを持ち上げた以上、フォローしておかなければなりません。

WR以外にも多数の車種が改修対象になっているので、YAMAHAのインジェクション車両を所有の方は下記ページを確認のこと。

・YAMAHA発動機 燃料ポンプに関するサービスキャンペーン http://www.yamaha-motor.co.jp/recall/mc/campaign/2010-12/fuel-pump/

2009年12月5日

一本サス

ヤマハ発動機のサイトに今年のモーターショウで配布されたと思われる『ヤマハ二輪車技術ガイド』という文書がアップされました。現代のモーターサイクルに搭載されているさまざまな技術の原理とその効果が、日本語と英語によって解説されています。その中には、最先端のYZ450Fで用いられている前方吸気・後方排気やオフセットシリンダーの他に、ピーキーで扱いにくかった2stエンジンの特性を改善したYPVSや、モトクロス界に革命をもたらしたとも言われるモノクロスサスペンションなど、歴史的にエポックメーキングな技術の解説も含まれています。ヤマハユーザーのみならずバイクに興味のある方は、読んでおくとためになる文書だと思います。

モノクロスサスといえば、私がその存在を知ったのは実車のYZ250ではなくて、ラジコンのYZ250でした。その当時バイクと言えばリアサスは2本が当たり前で、三角形のスイングアームに寝かせて装着されたショックユニットは、子供だった私にも見るからに最新技術であると感じさせる物でした。それ以上に驚いたのは、人が乗っていない模型の二輪車が倒れずに走るばかりではなく、自由に左右に曲がれることでした。もう30年以上前の話です。

2009年10月14日

WR250Rのアンダーガード増築工事

■時を遡ること一ヶ月ほど前、引っ越し準備で忙しい最中に突然H君から呼び出しが掛かった。恵庭EDに向けての整備を手伝って欲しいという話。こっちは期日までに分単位でスケジュールが詰まっているというのに、無下に断るわけにも行かず最後の挨拶がてら出張作業に出向くことになった。

聞くところによると水面下で色々画策していたようで、整備対象の車両はWR250Rだった。ワイズギア純正?の樹脂製アンダーガードの右側が大きく開いていて、オイルフィルター下部のボルト部分がガードできずに障害物にヒットしてしまうという。写真では分らないが確かに何かに当たって傷が付いている。


何故このような設計にしてしまったのか分らないわけでもないが、これでは大切なマシンの保護装置としては中途半端。早速この部分の対処作業を行う。

まずダンボールでガードの不足部分の型を取り。


別の車両で使っていた古いアンダーガードからパーツを切り出す。


古い物でも大事に取っておくと使い道があるものだ。それに引き換え昨今のエコブームはどうだ? 目先の燃費や消費電力が少ないからと言って、今も問題なく使えている物を廃棄して新しい物に買い換えさせる。新しく物を作るのも、古い物を廃棄・もしくは再資源化するのもエネルギーを消費するのだぞ。ならば古い物も使えるうちは壊れるまで使う方が省エネルギー・省資源に役立つのではないのか? しかも補助金を出してまでそうする必要がどこにあるのか...おっと、あまり余計なことを書くと黒服を着た男たちがコンコンとドアをノックするかも知れない。


切り出したパーツは障害物に引っかからないように、角を丸くし切り口を斜めに整形する。そして元のアンダーガードに密着するように、ドライヤーで温めて切り出したパーツを曲げる。実はパーツを切り出した部分も、ちょうど良い具合に密着するように、元々曲がった部分から切り出していたのだ。

さてこれをどうやってくっつけるかだが、たまたま引っ越し準備のため車に積んで置いたブラインドリベッターで固定することにした。さすがにリベットの駒はちょうど良い物が無かったため、近くの工具屋に買いに走った。ドリルで下穴を開け駒を差し込んでリベッターで止めて行く。楽しい工作の時間だ、気分はもうノッポさんの世界。私たちの世代なら頭の中で『できるかな』のメロディーが流れているはずだ。


組上がったアンダーガードを仮装着してみる。サインペンの跡は後で消してもらうとして、なかなかの出来具合。


問題のオイルフィルターとの透き間もこれだけ確保されている。リベットの裏側もどこにも当たっていない。完璧だ。

いや、まだこれでは完成ではない。アンダーガードに溜まった泥や水を逃がすための穴を開ける。直径30mmぐらいの穴を開ける必要があるのだが、これまたたまたま車に積んで置いた自在錐があった。きっちりと(笑)センターを出して穴を開ける。これで真の完成だ。




■その後、H君夫妻と後で合流したH君がプチパーティーを開いてくれた。大量のピザと食べるのがもったいないような見事なケーキをいただきながら、見ずじまいだった木古内DVDの鑑賞や恵庭ED対策の話をしながら夜も更ける。



そのあと帰って、徹夜で引っ越し準備の作業に追われたのも良い思い出としておこう。

2009年5月20日

WR250Rのサービスキャンペーン

■YAMAHA発動機より「燃料ポンプに関するサービスキャンペーンについて」のお知らせ。早い話がリコールです。燃料ポンプ内の樹脂製インペラーが燃料によって膨潤し、ポンプカバーと干渉し動作不良を起こすというもの。対象機種が多岐にわたっており、その中にWR250R/Xも含まれている模様。ご自分の車両が対象となっているかどうかは、フレーム番号で確認してください。これで謎のエンスト症状が改善されるかもです。

2008年11月11日

ハッピーメーター補正装置

Speed Healer メーカーサイト なんて物があるんですね。スピードメーターが高めに表示されるのは、四輪輪始め他の二輪車も常識なんですが、WR250Rでは15%ぐらいの誤差があるということらしいです。それに業を煮やして補正アダプターを製作・販売している方もいらっしゃるようです。(業務としてなんだろうけど)

YAMAHAのパーツリストを見ていると、WR250R/Xのメーターセンサーはミッションケースに設置なんですね。破損のことを考えると外部に付いているよりいいかもね。ノーマルメーターは隠しコマンドで補正できないのかな。おそらくECUで計算している訳じゃないと思うんだ。スピードメーター外してもエンジンかかるようだし。

安く上げるんなら、2000円ぐらいのサイクルメーターで十分ですね。

2008年11月10日

'09 WR250R/X

ヤマハ発動機のリリース、グラフィックのみの変更で12月10日発売です。マイナーチェンジは無いようなので、初期型購入者さん安心してください。ただ、ハッピーメーターとか突然死とか、初期型ゆえの不具合も有るようなので、その辺は対策してあるのかな。

WRスペシャルサイトに09モデルのギャラリーが追加されてます。

2008年11月3日

青い閃光

■寒冷前線の通過で非常に不安定な天候の中、WR250Rの最終兵器 Blue Lightning Racing i-CONⅡ の取り付けテストに行って来ました。

まずオーナー宅のガレージでタンクを外して説明書の指示に従ってカプラーを接続。一部車体側カプラーのコンタクトピンを外して付属のカプラーに移植しなければならず、なかなかピンが外れずに悪戦苦闘。要領が分れば簡単だった。タンク下には配線や配管が交錯してて余裕がなさそうに見えたけど、アタッチメントハーネスを取りつけるぐらいの余裕はある。

作業中、突然強風が吹き、空が暗くなり、大粒の雹が降ってきた。テスト走行は無理かなと思いながら取りつけ作業を終えたら、お日さまが顔を見せていた。時間も押していたのでテストコースへ移動。移動中は大雨、目的地付近の空は晴れている。なんという天気。

現地へ着いたら雨が上がっていたので、説明書通りに初期化作業。排気系はすでに OUTEX R-SSS が入っていて、エアクリーナダクトも加工されている。補正値はプリセットのままとりあえず走ってみる。

ノーマルの状態がどんな感じだったのか、試乗したのがすでに1年前のことなので、比較基準が分らない。無調整でもそれなりに元気に走るかな。

オーナーの感触では、期待したほど良くも悪くもなっていないようなので、適当にセッティングを変えてみる。何の根拠も無くメイン補正値を全域+10%ぐらい。これははっきり分った、高回転がもっさり歯切れが悪い。次は補正値を全て0にした。中間はまぁまぁ、高回転は良く回るけど、最大の問題は、回転を落としすぎると立ち上がりでスロットル操作に遅れて回転が立ち上がること。これはちょっと危険だ。

あーでもないこーでもないと、交代しながら乗っていたら辺りが暗くなってしまった。

ぽつぽつ雨も降ってきたし、暗くなってきたし、結論としては『準備もせずに短い時間じゃベストベストセッティングは出せない』ということで終了。

終了と同時に沖の方で稲妻がピカッ。

妖しく青く光るこのアイテムで、トレールバイクはエンデューロレーサーの夢をみるか?

2008年8月6日

WR250R デカール

■新車購入の方のために誘導

・ONE ORIGINAL STROBE GRAPHIC NAP'S WEST WOOD


2008年7月11日

両刀遣い

■本日発表のMFJ公認車両の中に、YAMAHA WR250R/X がありました。これでWR250R一台で、モトクロスにもエンデューロにも出られます。

と思うんだけど、適用がMXになっているかどうか不明。後で調べておきます。

その他にもKLX450RとかWR250Fもリストに含まれています。

勝てるかどうかは別の問題として。

追記

MFJの2009年度版国内競技規則の公認車両一覧では、WR250R/X(DG15J)はスーパーモタードの適用となっていました。従ってモトクロスには出場できないと言うことかな?

2008年3月15日

北海道モータサイクルショウにあの方が



■アクセス札幌で開催されている2008北海道モーターサイクルショウへ行ってきました。昨年より出展者が減ってちょっと寂しい会場でしたが、我々オフロードライダーにとっては思いがけない方が来場していました。

2007 ISDE チリ大会で活躍した、鈴木建二選手

仕様のWR250Rとマネキンです。

あの過酷な6日間を走りきった世界で1台しかない貴重なこのマシンを、わざわざ北海道まで運んで来てくれたヤマハさんには拍手喝采なのですが、一般人は『何この小汚いバイクは』ぐらいにしか思ってないのでしょうね。
そんなかわいそうなWR250Rですが、こんなチャンスは滅多にないと思うので、なめ尽くすようにISDE仕様WR250Rを見て来ました。すでに雑誌などで紹介されていますが、自分なりに気づいた点をピックアップして紹介します。

まずサイレンサー、YZ-Fの物を加工して取りつけています。サブフレームのタンデムステップステーは削り取ったか、元々付いていない物に交換してあるようです。マスターシリンダーのキャップがワンポイント。

エキゾーストパイプはワンオフ物でしょうか。ヒートガードはYZ-Fのもの。

ハンドル回りはZETAのパーツで固めてあります。ここでもマスターシリンダーのキャップが青に。

左側シュラウド内部にあるリザーバータンクの蓋にアクセスできるように、カバーに穴が開けられています。

フロントブレーキホースのホルダー部分にワイヤリングが施してありました。何の対策なのだろう。

スプロケットカバーはノーマルの物の真ん中をくりぬいてあります。ケースカバーのボルトはチタンでしょうか。

サイドスタンドはWR-F(?)の物を加工して取りつけています。

テールランプはノーマルを加工して、カラーをかませて小さなマッドフラップを取りつけてあります。写真がピンボケ。


■WR250R情報のみとなりましたが、もちろんモーターサイクルショウの目玉はこれだけではありません。明日16日も10:00~17:00まで開催中ですので、興味のある方はアクセス札幌へ。

2008年1月29日

WR250R/Xはアタリ

YAMAHA OFF-ROAD WORLDで連載されていたWR開発秘話シリーズが完結しました。

実験担当の社員が購入するバイクはアタリですか。そりゃ、社員価格で買えるなら私も欲しいぞ。現在所有の2台を下取りに出しても、サイレンサー1本分ぐらいにしかならないし...

■同じくWR250R関連で。先日行われたSUGO開拓祭りでは、2007 ISDE に出場した、鈴木健二選手仕様WR250Rの試乗会が行われた模様。ノーマルとどの程度違うのか、詳しいレポート希望です。

2007年12月11日

ダブリューアール

WR250Rの検索で飛んでくる方が多いので、関連記事にタグを付けておきました。数えたら20以上ありました。
つまらない内容かも知れませんが、是非見てみたいという方は、サイドメニューのカテゴリからWR250Rを選択するか、このリンクから開いてみてください。

2007年12月6日

いきなりリコール

じゃなくて、サービスキャンペーンですね。

YAMAHA発動機のリコール情報

WR250R/Xの一部車両に、前後ホイールのスポークの締付けが不足している物があるということです。

たしかに、この前の試乗会ではスポークの緩い車両がありましたね。それくらい自分でチェックしろよ、と言いたいところですが、今のご時世そういうわけにも行かないんでしょうね。ということで、北海道の各販売店が試乗会に提供した車両は、多少傷が付いてるけど、ちゃんと動いたという実績があるので、お買い得かもね。

そう言えば、シート裏のボルトは大丈夫なんだろうか。

2007年11月28日

WR250R 試乗記 その3

長々と引っ張りましたが、いよいよWR250Rをライディング。

メインスイッチをONに...普段キーの付いてないバイクばかり乗っているので、うまくキーが回せない。ステアリングロックの位置まで戻すと、押し込まないとキーが回らない?
ライトカウルとステアリングアッパーブラケット周りは、デジタルメータ採用のおかげか、とてもコンパクトにできている。ハンドルを振ってみても変な重さは感じない。
メインスイッチをONにすると、デジタルメータの表示テストとともに、各種アクチュエータの初期化、インジェクションの初期加圧(?)が行われる。時間にして2~3秒。表示が消えたことを確認して、スターターボタンを押す。ちょっと頼りなさげなセルの回転音の後、エンジン始動。

後のウッズラン強行テストでわかったことだが、メインスイッチを入れると、エンジンが止まっていても水温が上がっていればラジエータファンが回るし、ヘッドライトも点灯する。そのほかEXUPや吸気制御バルブ、インジェクションの燃料ポンプなど、電気を使う装置が満載なので、バッテリーの消耗が心配だ。始動方法がセルスターターのみなので、余計に心配になる。

走り出す前に、スロットルを低回転でジワジワと開けたり閉じたりして見たが、スロットル操作に対して素直にエンジンが反応する。いきなりパコッと全開にしてみても、FCRキャブを搭載したモトクロッサーのようにエンジンが息つきするようなことがない

そして宣言したとおりゆっくり発進し、回転を上げながら2速、3速と上げていく。2速から3速のギア比が離れているためか、ちょっと失速気味。駐車場の平らな部分だけでは6速までギアを上げることはできなかった。

駐車場エリアをすぎて、いよいよエンデューロコースへ。2速まで落として左の直角ターンを曲がる。スパイクタイヤを履いているせいか、全然滑らない。曲がってすぐに小さいジャンプ、3速に上げてジャンプの飛び出しにスロットルを合わせると、エンジンのつきが悪くてタイミングが狂い、ちょっとリアが引っかかってしまった。フロント・ロウで着地したが、サスペンションは全然問題ない。

そのあとのコースでは、1~4速しか使えなかったが、やはり3速以上はギア比が高すぎて走りにくい。林道ツーリングやエンデューロレースを走るなら、スプロケットを交換してギア比を低くした方が良いだろう。

コース中盤には、キャンバーターンや連続ジャンプ、きついS字コーナがある。普段この場所は、粒の粗い火山礫でとても走りにくいのだが、下が凍っているせいか路面が締まっていて、ものすごく走りやすい。スパイクタイヤの効果もあるだろう。
そこでちょっとペースを上げて、ジャンプを思いっ切り飛んでみる。安全を期してリアから着地。そんなに大きなジャンプではないけど、着地面が受けの斜面だったせいか、リアサスが底突きするのがわかった。レーサーでも変に着地すると底突きするところだから、トレールバイクとしては優秀な方かな。

その後に控えるS字コーナーはスタンディングのまま入ってみた。膝を入れてバイクを寝かせてみると素直にバンクする。ハンドリングは全く重たいという感じはしない。むしろ軽く感じるぐらいだ。ただ、両足の間に重たい物がぶら下がっているという感じがする。その割りにはギャップで振られたりせず、コーナーで寝かせたりの動作が軽く感じる。これがマスの集中の効果というものか。

コースの折り返しは、大きな180°ターンから連続S字の難しいセクション。ここはシートに座ってバンクにぶち当ててみる。凍っていて硬いバンクだったが、グシャっと潰れて失速することもなかった。ただ、シートに座って寝かせると、サスが沈まず腰高なままバイクがバンクして行く感じがする。シート形状のせいで前に座ることができず着座位置が固定されてしまう。普段レーサーに乗っているライダーには、違和感があるかもしれない。見た目張り出しているラジエータシュラウドは、着座位置が固定されるせいか、あまり邪魔にはならなかった

直線コースに出てから改めてポジションを確認してみた。このバイクは座って乗るよりスタンディングの方がしっくり来る。自分の体格だと、変に腰を曲げる必要がないので、ものすごく楽だ。ハンドル位置もやや高めで近い感じがする。いろいろ確認しながら下を見ると、頭の下にフロントフェンダーの先が見えた。バイクの前後がキュット締まったような作りになっている。

再びペースを上げて、登りのS字コーナーの立ち上がりで、加速状態で浮き気味のフロントが、ブルのクローラーの跡を拾って暴れてしまった。YAMAHAの車両としては珍しい挙動。もしかしたら、スパイクタイヤのせいかもしれない。

コース後半は緩いS字の連続で、駐車場エリアへは再び直角ターンで入る。その直角ターン手前のブレーキングで、リアがチャタリングを起こした。先ほどフロントが暴れたときと同じように、ブルのクローラー跡を拾って、硬くグリップの良いスパイクタイヤが跳ねているようだ。やはりレーサーと違って、サスペンションはダンパーの効きが弱い。(レーサーと比べること事態が間違っているが)

その後ちょっと自重して、ゆっくりスタート地点に戻る。


午後から、ノーマルタイヤの車両に乗ってみた。やはりタイヤが滑るせいか、エンジンは元気よく回っていたが、そのほかは、午前中に乗ったスパイクタイヤ仕様とあまり変わらない感じがした。タイヤが滑るにもかかわらず、コーナーでは怖い思いもしなかった

走り終わって感じたことは、これはレーサーではないということ。(当たり前だ)
トレールバイクの割りにはフレームがしっかりしているし、サスペンションもグレードが高い。エンジンも、モトクロッサーのようなつきの良さは無いが、頭打ちしそうでさらにそこから伸びて行く。インジェクションということで、季節ごとに調整しなくてもエンジンはいつも完調だし、保安部品もコンパクトにまとめられていて、弱そうな感じもない。車体はカタログ数値のような重さは感じない。同じ乾燥重量のXR600Rと比べると、天と地の差だ。

ただ難点を言えば、一般人にはシート高が高すぎる、走ると軽く感じるが押したり引いたいするとやはり重たい
あと、装備の内容からすると妥当かもしれないが、多少お値段が高いという点。これは、購入価格が高くても、次の車両に入れ換えるときに、中古市場で捌けることが確実なので、高く下取ってもらえるはずだ。変な中古を集めて直しながら乗るより、ずっとお得だと思う。

バイクの性格からすると、万人には勧められないが、今までのトレールバイクを超越し、環境性能を全うしつつ基本性能が高い。新時代のオフロードバイク。

Kenji Suzuki with WR250R


これを契機に、国内のオフロードバイク界が盛り上がってくれることを祈っております。

関連リンク

WR250R 試乗記
WR250R 試乗記 その2

WR250R 試乗記 その2

試乗会当日

9時30分に現地到着。遠隔地の販売店はすでに現地入りしており、何台か試乗車両が並んでいた。やはり傷や破損が怖いらしく、外装に保護テープを貼ったり、ハンドガードを装備している車両もある。タイヤはノーマルタイヤそのままのものや、モトクロスタイヤに交換している車両もある。
コースの駐車場路面は、表面こそ乾いているように見えるが内部は凍結している。最初のうちは良いが、表土がはがれると氷が露出して滑るに違いない。スパイクタイヤにして正解か。

受付が始まり、車両をスタート地点に運ぶと、ほとんどの車両がテールランプを外していることがわかった。ゲストの鈴木健二選手に聞いたところでは、ライセンスホルダーのアルミ製のステーは、モトクロスコースで走り込んでも全く折れないとのこと。確かにステーは頑丈そうだが、外側に飛び出したウインカーランプの方がやばそうだ。急遽、工具の入ったウエストバックを車に取りに行き、テールランプを外すことに。

サイドカバーとリアシートを外して、ECUを外し、2本のビスを外すとリアフェンダーが外れる。テールランプやライセンスホルダーは、リアフェンダーを外さないと取り外すことが出来ないが、作業そのものは簡単だ。外したテールランプ周りの部品は結構軽く出来ている。

テールランプを外して、外装を組み立てているときに気付いたことだが、シートを止めるためのボルトがリアフェンダーを挟んで止める形になっているため、ボルトを締め込んで行くと樹脂が変形してうまく締めつけトルクがかからない。ここは樹脂が潰れないようにカラーを入れるか、段付きのボルトを使うなどしないと、緩んでボルト脱落の可能性がある。実際、試乗車の1台で、走行中にシートが外れるトラブルがあった。(締め忘れだと思うが)


念のため、他のボルト類やスポークも増し締めしておいた。そのほかタイヤの空気圧を調整、フロントフォークのエア抜き、オイル量の確認、サイドスタンドがバタつかないようにゴムバンドで止めたり。
車両の準備が終わり駐車場の方を見ると、すでに数十人が試乗を待つために並んでいた。車も続々と入ってくる。既に駐車スペースは満杯。

そして試乗開始。


最初の1組目、ゆっくり走るのかと思いきや、いきなり全開で走り出すやつもいる。慣らしも満足に行っていないだろうに。遠くから見ていると先頭集団は結構なハイペースで走っている。

何組か走っているうちに転倒して止まっているライダーがいた。なかなかエンジンが掛からないようだ。車両の整備で忙しかったので良く聞いていなかったが、開会式で『転倒してエンジンが止まったときは、いったんメインスイッチを切ってからもう一度スイッチを入れて、エンジンを始動してください』という説明があったそうだ。車両に装備されている転倒センサーが働くと、エンジンが止まるように制御されているとのこと。たしかに、インジェクションだとバイクが寝ころがってもポンプで燃料が供給され続けるので、エンジンは回り続ける。昨日の夜のエンジン停止も、こういった安全装置が働いた結果だと思われる。


気がつくと、スパイクタイヤ装備で、センタースタンドに立てられた車両には、なぜか人が寄ってこない。いかついおっさんたちが周りを取り囲んでいるので無理もないか。ということでMIKAHO号のトップバッターはチーム員のH氏が務めることに。
帰ってきて感想を聞くと、エンジンは開ければパワーはある、けどフケ上がりが遅い重さは感じない座って曲がろうとすると腰高なせいか落ち着きがない、サスは細かいギャップで跳ねる(?)とのこと。
そこで、ハンドルが鬼ハン気味になっているのを少し手前に寝せて、前後サスのダンパーの入りを3クリック程度ソフトにして、もう一度乗ってもらった。
今度は、ハンドルポジションはOK、フロントサスは落ち着いたが、ブレーキング時にリアが跳ねる。

トレールバイクで2人乗り仕様のせいかとも思ったが、そんなにリアサスが硬いわけはない。他に思い当たるとすれば、食いつきを良くするために空気圧を高めにしたスパイクタイヤかな。試しにタイヤを手で押してみたら、びくともしない。走行前に空気圧を調整したのだが、まだ抜き方が足りなかったようだ。
そこで、前後サスのダンパーを元に戻し、タイヤの空気を抜いてみた。(ゲージがないので適当に)

次のライダーは、これまたチーム員のK君。


バイクの具合を聞くと、重いしパワーがない、足回りはどうだ?普通? 相変わらず言葉少ないK君。
たしかに、スパイクタイヤの装備のMIKAHO号は、他店のバイクよりもエンジンが回っていないような気配。
H氏にも聞いたが、どうやらスパイクタイヤの走行抵抗が大きくてエンジンが回らない様子。他店のバイクは凍結路面や浮いた火山礫で滑って、タイヤが空転しているだけのようだ。


順番待ちの行列も少なくなり、試乗会も落ち付いてきたので、いよいよ自分も試乗してみることに。
車両はもちろん、スパイクタイヤ装備のMIKAHO号。

跨る前に、センタースタンドに片足を載せて、反対の足でステップを踏んでサスの動きを確認しようとしたところ、センタースタンドが倒れてバイクを倒しそうになった。その時、片足を地面について傾斜角60°近辺でなんとかこらえて、そのまま復元することができた乾燥重量123kg+ガソリン満タンにしては、引き起こしはとても楽だった。車体の重心が低いのだろう。

跨って見て、トレール車にしてはシート高が高い。オールドタイプ体型の身長175cm体重80kg(以上)だと両足のつま先が付く程度。またもや鈴木選手に聞いた話だが、リアサスユニットのシャックル部分に調整用のネジが切ってあって、それで2cmぐらい車高が下げられるとのこと。さらにフロントフォークの突き出しも2cmぐらい取れるということなので、スプリングのプリロード調整やシートのあんこ抜きなども加えると、5cmぐらいはシート高を下げられるのではないかと思う。

さて、いよいよ乗り出そうかと、エンジンを掛けようとして思わず右手がキックアームを探しに行ってしまった。(笑)

また長くなりそうなので、試乗記 その3へ。

つづく

関連リンク

WR250R 試乗記
WR250R 試乗記 その3

2007年11月27日

WR250R 試乗記

土曜の夕方にショップへ試乗車両を見に行く。車両はまだ支店の方にあるようで、少し待っていると車両が到着した。早速降ろしてエンジンを掛けて見る。


メインスイッチを入れるとEXUPアクチュエータの作動音。チョークはどこかと探してハンドル左側のレバーを引いてみたら、ハザードランプのスイッチだった。よく考えたらインジェクションにチョークは必要ないのね。

スターターボタンを押すと、すぐにエンジン始動。外の気温は3℃ぐらいだが、スロットルを保持していなくてもエンジンは止まらない。さすがインジェクション。
エンジンを掛けてすぐに気がついたのは、触媒で分解された排気ガスの臭い。一昔前の4輪車や今のリッターバイクと同じ臭いだ。

暖機しながら回転を上げると、結構元気の良い排気音。全開にすると今の4stモトクロッサーより少し静かなぐらい。昔のWR250Fの94dBステンレスサイレンサーと同程度か。これでも規制値はクリアしているんだろう。

慣らしのためにエンジンを掛けたまましばらく放置。10分ぐらい経つと、30秒置きぐらいで電動ファンが回ったり止まったり。さすがに走行風が当たらないと、これだけ寒くても水温が上がるのだろう。それでも、ラジエータから吹いたりすることはなかった。
電動ファンからの熱風は、ファンのカバーに誘導されて、ラジエータシュラウドと燃料タンクの隙間から、上の方に向けて出てくる


30分ぐらい放置していたら、エンジンが止まっていた。再び掛けようとスターターボタンを押しても、セルが回るだけでエンジンは掛からなかった。一度メインスイッチを切って、再びエンジンを掛けると、すんなりエンジンが掛かった。エンジンが止まったときにメーターインジケータの表示は確認していなかったが、なんらかの安全装置が働いたに違いない。


店内を片付けて、明日の作戦会議。
HOPから、雪は積もっていないが下はガチガチに凍っているというコース状況をきいていたので、ノーマルタイヤのままだと滑るだろうし、転倒して車両を壊されるのも嫌だということで、エンデューロ用タイヤにに交換することにした。しかし適当なタイヤが無く、それならばということで秘蔵のスパイクタイヤを履かせることにした。


なぜか自分がタイヤ交換をするはめに。いつものことだからしょうがない。20年近くたって硬化したタイヤを、リムに傷を付けないように慎重に作業する。タイヤを柔らかくするためストーブの前で作業していたら、前輪と後輪の半分までやって汗だく。残りは社長にバトンタッチ。
そんな物もできないのかとばかりに、バリバリ音を立てながら作業する社長。

タイヤ交換作業をしていて気がついたのが、市販車250ccクラスにしては異常に太いスポーク。リムにはビードストッパー用の穴も開いている。やはりヘビーユースを想定しての設計だろうか。



タイヤを交換したからには、テストせねばなるまい。店の横の凍結路面でちょっと試走してみた。
第一印象は、スパイクタイヤはものすごい効き。じゃ無くて、サスが沈まない、エンジンはそこそのパワー、車体がしっかりしている、ライトが明るい
ハイビームにしていると100m先でも目に突き刺さるような明るさ。あの小さくて軽そうなライトがこんなに明るいとは。

でき上がった車両をトランポに積み込んで、明日の試乗会の準備は終了です。

つづく

関連リンク

WR250R 試乗記 その2
WR250R 試乗記 その3