Road to STDE Vol.4 レース当日 - 泥沼日誌

2007年6月16日

Road to STDE Vol.4 レース当日

この記事は、『サバイバル2Day'sエンデューロin木古内』への参戦を決めてしまったものの、未知の領域へ踏み込んでしまう不安に嘖まれている初心者ライダーに捧げるものです。


私のところにも2008年の仮申し込み受理書が届きました。同封のタイムスケジュールに基づいて、レース当日の行動シミュレーションをしてみます。参戦体制や宿泊状況によって違いがあるとは思います。これは一つの例としてとらえてください。


■1日目

04:45 起床

05:30にピット開放されるので、それまでにはピット会場へ移動できるように起床します。うちのチームの場合ほとんどが車中泊で、前日寝る前に荷物を全て積み込んでおいて、起きたらすぐ移動できるようにしています。
ピットに着いたら畳んでおいたテントを張り直し、そこで朝食を取ります。火を使う場合はガソリンタンクに注意してください。

朝食が済んだらウエアに着替えて、開会式会場へ移動します。この時の装備はパレードを走行できればいいので、フル装備でなくてもかまいません。受付時にもらった胸ゼッケンは必ず装着しなければなりません。携帯工具は絶対に持って行った方がいいです。朝は寒いのでジャケットを羽織ったり、パレードまで時間があるため軽食を持っていく人もいます。

07:30 開会式会場へ移動

ピット会場から開会式会場までは、特別仕様のリムジンバスが用意されます。これを利用する場合は、時間に遅れないようにしてください。遅れるとピットに置き去りにされます。運転手が確保できる場合は、自分のトランスポーターで移動してもかまいません。

※土曜の朝受付車検の場合

今までは、朝一で受付・車検→ピットへ移動→ピット設営・準備→スで開会式会場へ、という流れでしたが、2007年大会から土曜の受付・車検時間が後に変更されたため、先にピット設営をした方がいいかもしれません。

前日受付組と同じく05:30にピット会場へ移動、ピット設営、朝食、準備のあと、07:00からの受付・車検に間に合うように自走で開会式会場へ移動、受付・車検という流れでしょうか。この場合、書類を持ち歩くためのディパックなどが必要です。

開会式会場からピット会場までは、当日の朝は込み合うと思うので、車で20~30分の時間はかかると思っておいた方がいいでしょう。サポート要員がいる場合は、先に受付・車検を済ませ、ピット設営はサポートに任せるという手もあります。この辺は各選手ごとに事情が違ってくると思うので、事前にしっかり計画しておくべきです。



08:30 開会式

開会式が始まるまでにはけっこう時間があります。暇を持て余さないように、朝食を小分けで取ったり、まわりの人たちと談笑したりして過ごすのもいいでしょう。



開会式といえばなんといってもこの方、大森 伊佐緒 木古内町長(2007年4月現在)です。町長の歯切れのよい挨拶によって、一発で目が覚めます。来賓挨拶とか選手宣誓、交通安全宣言などの後、5人づつ車両とともに並んで選手紹介が行われます。これもけっこう時間がかかります。

09:40 パレード

選手紹介後いったんバイクを路地に整列し、全選手の紹介終了後、白バイに先導され町内をパレードし、ピット会場へ向かいます。
このパレードの最中、必ずプラグがかぶったりエンジン不調で止まる選手がいるため、携帯工具は必ず持ち歩くようにした方がいいです。それから、新品のエンデューロタイヤは、舗装路ではものすごく滑るので、転倒には十分注意してください。

交通安全宣言の襷をかけてパレードを行います。この襷はピット会場の入り口で回収します。ピットに到着後ゼッケン順にバイクを整列し、燃料補給などの整備を行います。私はここでライトまわりへのテーピングや、タイヤ空気圧の調整を行います。私はこの後にウエア類を本番用装備に変えて、ライダースミーティングに備えます。



10:30 ライダースミーティング

ここで競技部の大森さんによる説明があります。大事な説明なので必ず出席しなければなりません。かなりきついことを言われるかもしれませんが、びびってはいけません。ライダースミーティング後、自分のバイク付近でタイムカードの配布が行われます。あとはスタートを待つばかりです。

11:00 スタート

スタートは5台一組1分間隔で行われます。毎年200台前後の参加なので、スタートが終わるまで40分近くかかる計算です。後ろの組の場合、トップグループのスタート見物している余裕もありますが、あまり余裕かましていると出遅れることになります。スタート前は緊張のあまりもよおす場合が多いので、事前にトイレへ行くなどした方がいいです。

そしていよいよ自分の組のスタート。前の組がスタートしたら、この恐怖のお立ち台にバイクを押し上げ(スタッフの補助が付きます)、ここでまた選手紹介があります。最も緊張する一瞬ですが、慌てずにガソリンコックONメインスイッチONゴーグルの装着、タイムを計るならストップウォッチの確認をして、カウントダウンとともにエンジンスタート。木古内のサバイバルコースへ突入です。



ピット作業やレース途中の注意点は別の項目で説明します。

15:00 周回スタート終了

無事規定周回数をこなしゴールすると、ピットには戻らずにマシンプールされます。マシンプールするときに、タイヤやチェーンの状態車体各部の緩みナンバープレートと保安部品の破損状況などを確認し、2日目朝の整備計画を立てます。この時も、バイクのメインスイッチOFF、ガソリンコックOFFは忘れずに。

無事ゴールしてもゆっくり休んでいる暇はありません。すぐに着がえて、ブーツやヘルメット、ゴーグルなどの予備が無い場合は洗って乾かすなりした方がいいです。チームの全員が無事ゴールしたらピットを畳んで、すぐに次の行動に移った方がいいです。

18:00 交流パーティ

交流パーティの前に風呂に入るか、後に入るかは、各参加者の事情に合わせた方がいいでしょう。うちのチームは通常先に風呂に入ってから、2日目の食料やガソリンの買い出しをして、交流パーティーに向かいます。木古内近郊には数多くの温泉があります。知内のこもれび温泉ビュウ温泉のとやを良く利用します。(のとやのお湯は熱いです)

交流パーティーではジンギスカンや海産物のバーベキュー、ビールやドリンク、おにぎりなどが提供され、町内のよさこいチームとダンサーTomiki氏による演舞が催されます。ここで1日目のリザルト配布も行われます。2日目のスタート順が書いてあるので、必ず確認してください。



19:30 1日目終了

あとは、1日目の反省会(という名の宴会)をするなり、2日目に向けての準備をして、ゆっくり体を休めて早めに寝ましょう。


■2日目

05:15 起床

2日目のピット開放は06:00です。たぶん筋肉痛で動けないと思うので、早めに起きて体を慣らしておいた方がいいです。2日目の朝はスケジュールが立て込んでいるので、早めに移動して先に朝食を取った方がいいです。
ピットについたらすぐに車両整備の準備をします。

06:45 車両保管解除

胸ゼッケンを付けてバイクを引き取りピットまで押してきます。ガソリン補給冷却水補給チェーンヤ可動部への給脂各部ボルトの緩みチェック破損箇所の修理は最低やらなければなりません。キャブに残っているガソリンも一回抜いた方がいいです。余裕があればバイクの泥落とし、エアクリーナーフィルター交換、オイル交換も行うライダーもいます。
タイヤ交換をするかどうかは各自の判断によります。通常クラスならリアタイヤは交換した方がいいでしょう。
このように、30分の整備時間でやることはたくさんあるので、事前に計画を立てておくことが必要です。

車両整備終了後、エンジンウォーミングアップの時間があります。その後、1日目の成績によって決められるスタート順にバイクを並べます。

07:30 ライダースミーティング

2日目もライダースミーティングがあります。ミーティング後すぐにスタートなので、この時点までに本番装備に着がえておいた方がいいです。1日目と同じように、ミーティング後に自分のバイクのそばでタイムカードが配布されます。

08:00 競技スタート

スタート方式は1日目と同じです。あとはゴールを目指して突っ走るだけです。

15:00 競技終了

1日目の完走者数によってゴール閉鎖時刻が変わってきますが、普通に走って13:00~14:00ぐらいまでにはゴールできるはずです。チャレンジクラスはもっと早く終わりますね。
1日目と同じく、正規にゴールするとマシンがプールされます。この時に保安部品やナンバープレートが脱落しているとペナルティータイムが加算されるので、山中に部品を置いてこないように、意地でも持って帰るようにしましょう。



無事ゴールしても、だらけている暇はありません。すぐに着がえて食事を取りながら、『俺はとっくの昔にゴールしてるぜ』というように涼しい顔をしてライバルの到着を待ちましょう。

周回スタート終了、コース閉鎖後に車両保管が解除されます。それまでに、汚れ物のパッキング、ピットエリアの整理、撤収準備を済ませておきましょう。閉会式までの短い時間ですが、帰りの運転のことを考えて仮眠を取っておくのもいいでしょう。

16:00 表彰式・閉会式

帰りのフェリーの時間に間に合わないとか、この後仕事(笑)とかの特別な理由がない限り、閉会式に出席するのは最低限のマナーと考えます。間違って入賞してしまった仲間がいたら、表彰式は大いに盛り上げてください。来年は絶対あそこに立ちたいと思うはずです。



16:30 帰途

さて、競技が終了したからといって、エンデューロが終了したわけではありません。無事に帰宅して、初めて一連のスケジュールが終了なのです。運転中に疲れて眠くなってしまうのは確実です。一人の場合は途中仮眠をとるぐらいの余裕が必要です。チームで乗り合いできれば、運転を交代するなどできるのです。
途中温泉に入って帰るという人もいますが、私は眠くなるのでなるべくノン・ストップで帰宅します。
月曜日、仕事に遅刻しないように、帰宅後は風呂にはいってすぐ寝ましょう。


これで、レース前の準備段階からレース当日まで、どのような流れで進んで行くのか分かったと思います。タイムテーブルは変更になる場合もあるけど、状況に応じて臨機応変に対応したいですね。

いよいよ次からは、木古内のコース、マシン製作、練習方法などを説明したいと思います。

つづく

(2008年度版に加筆・修正)

Road to STDE 木古内への道
Vol.1 まずは申込み
Vol.2 参戦準備
Vol.3 レース前のスケジュール
Vol.4 レース当日
Vol.5 木古内のコース
Vol.6 マシンと装備
Vol.7 サバイバル

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