材料はB4サイズで500円ぐらいの半端物の牛革。試作した型紙を元に切り出して、縫い目とリベットやホックの取りつけ穴を開けておきます。

見えなくなるところの細工も手を抜いてはいけません。糸が擦れて切れないように縫い目に添って溝を掘り、ホックの金具はシートで保護しておきます。革の切断面(コバ)がほつれてこないように、専用の糊や薬剤などを使って処理します。売り物ではないのでお手軽にコバ用のワックスを塗ってみました。寒くてワックスが硬すぎて苦労しました。

蝋引きした麻糸の両側に針を通して、裏と表から交差するように縫っていきます。こうすると、片側の糸が一本切れてもほつれてしまうことはありません。

リベットやホックを固定するには、専用の治具が必要です。無くてもやってやれないことはないけど、仕上がりが汚くなります。

刃が触れて糸が切れてしまわないようにリベットで締めつけます。糸の結び目を隠す意味もあります。

ベルト用のループは最初の設計には無かったのですが、現物合わせて追加してみました。

これでナイフケースの完成です。本作業に入る前に紙で何度も試作したり、革の加工テストをしておいたおかげで、サクサクと作業が進みました。

もう誰も使っていないような古くさいナイフだけど、磨くとなかなか良い輝きを見せてくれます。

熊との格闘ぐらいには使えるかな。
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