第6回 ワコーズカップエンデューロ - 泥沼日誌

2007年9月10日

第6回 ワコーズカップエンデューロ

9月9日 日曜日
栗丘ライディングパークで開催された、ワコーズカップエンデューロに出場してきました。


思い起こせば、エンデューロレースを走るのは1年と2ヶ月ぶり、栗丘ライディングパークのエンデューロコースをまともに走るのも9年ぶり、2st250ccでエンデューロを走るのも10年ぶり、さらに二人組でレースに出るのは初めてという、不安要素が天こ盛りのワコーズカップ参戦なのでした。


昨日レースから帰ってきてすぐにレポートをアップするつもりでしたが、風呂に入って洗濯を済ませた時点で限界に達しました。疲れてたわけじゃなくて、ものすごい頭痛で何も手につかず、寝ることもままなりませんでした。身体中が火照っていたので、たぶん熱中症か何かだろうと(素人判断は危険です)、無理やり夕食を詰め込み砂糖水をがぶ飲みし、頭と首筋にアイスパックを当てて早寝を決め込みました。
おかげさまで今朝はすっきり目覚めることができました。


さて、ワコーズカップは今回始めての出場で、レースシステムや出場者のレベルが良くわからなかったのですが、各方面の情報からガルルカップの常連組が多数出場するみたいなので、上位入賞はあきらめてリハビリに撤することにしました。


開会式では、今回の出場車両80台、今回初めてレースに出場するライダーが多数いるので、ベテランライダーは優しく対処してください、とアナウンスがありました。こんな草レース(失礼)に80台も集まるとは良い傾向です。

レースは3時間のタイムトライアルで、クラスは レディースとABCD(?資料がないので推測)に分けられ、台数の多いDレーサークラスを本気組と自信が無い組の二つに分けて、そのほかのクラスは一まとめにして、3組みに分けてのスタートです。

Mさんと私のチームは、45分交代で私がスタート役を担いました。
朝のうちは曇っていたのですが、スタートが近づくつれ気温が上昇。たぶんレース中は暑くなるだろうと思い、キャメルバックには氷と緑茶を入れ、パドックではスタート1時間以上前からスポーツドリンクを補給(これが敗因の一つとなるとは)。モトクロスコースの一部を下見しながらスタートを待ちました。

ワコーズカップでは、スタート前に1周だけコースを試走できるという、初心者にとってはありがたい(?)ルールがあるのですが、台風による雨でモトクロスコースが多少ぬかるんでいて、たぶん林間コースはツルツルでしょう。そんなところを走ろうものなら、体力を消耗するだろうし、マシンに泥が付着して重くなるので、当然コース試走はキャンセルです。

今回はMさん所有のRM250で出場です。今どき珍しい2st250ccですが、その軽さとパワーのバランスは、いまだにオフロードでは最強マシンではないかと思うのです。周りを見回すと、レーサークラスは青やオレンジの4st250ccが多いですね。市販車クラスは、現行トレール車から、壊すとパーツ入手に困りそうな古いマシンまで、バラエティーにとんでます。

その中でも異彩を放っていたのがこのマシン!


BMW HP2 Enduro
いやー、チャレンジャーですね。栗丘でこんなマシンを拝めるとは思ってもみませんでした。しかも、あのつるつる路面も難なくこなして、順調に周回していました。さすがにフープスとかジャンプはつらそうでしたが。


さて、ここからは自分のライディングの様子でも。

スタート前、コースを試走してきたライダーたちを見ると、見事に泥だらけです。一部水たまりがあったようで、すでにゴーグルが使用不能になってるライダーもいました。やっぱり試走はキャンセルしておいて良かったですね。
レーサークラスの自信の無い組にバイクを並べて、しばらく待ってましたが、初心者と思われるライダーがなかなか帰ってきません。試走から全ライダーが帰ってきてから、ほぼスケジュールどうりにスタート。

本気組がスタートしてすぐに自信の無い組もスタート。最初は危険なので、コースの脇の方をするすると抜けていく予定でしたが、外側からプレッシャーが掛かり真ん中に追いやられてしまいました。自分の横にはモトクロスチームの若手メンバーが並んでいたのだけど、あっと言う間に見えなくなってしまいました。3時間の長丁場なので焦ってもしょうがないですね。
2コーナー先のフープスは無難にこなして、林間コースに突入。予想どうり、タイルにグリースをぶちまけたようなツルツル路面。目の前でパタパタ、ライダーが転んでいきます。こういうときは無理してコースの真ん中を走らずに、コース脇の土が溜まったところを走ると滑らないんですよ。

コースの半分ぐらいまで走ったときに気がついたのは、今日は路面が良く見えるぜと言うこと。レース前に、疲れ目に効く目薬を大量に差しておいたおかげで、真っ暗な林間コースの路面がよーく見えます。ただ、斜めのギャップやテカった路面が見えすぎて、必要以上に慎重になってしまいました。
なにせ、借り物のRM250なので、転かして壊すわけにもいかず、2st250ccの鋭いピックアップを恐れて、珍しく腕がパンパンに上がってしまい、休むところも無いので水も飲めず、おまけにロールオフはラチェットが空回りするし、1周目はほんと初心者みたいな走りになってしまいました。


これじゃいかんと思い直し、2周目からは攻めの走りに切り替えです。コースは次第にレコードラインが露出して、だんだんグリップするようになってきました。
基本はスタンディング、コーナーの進入は円弧を描くように、コーナーではマシンを寝かせ、加速は直線的に、加速・減速はギャップを避ける、ボディーアクションは派手に、コースを覚えて楽なラインを探す、滑るところは速めにシフトアップ。こんなことを頭に描きながら必死に走っていたら、ライダー交代の時間になってしまいました。

交代のためにピットに入ったら、Mさんがもう一周行けと...
一旦テンションが下がると、一気にだれてしまって、とてもコースに戻れるような気分ではありませんでした。
半ば強制的に交代してもらって、燃料を入れて、コースの注意点を伝えて、Mさんを送り出したら、動けなくなりました。なんとかヘルメットとウエアを脱ぎ、頭から水をかぶって、キャメルバッグのお茶を飲もうと思ったら、胸焼けして全然飲めない。たぶんあのスポーツドリンクがいけなかったのだと思う。

10分ぐらい休んで、意識朦朧としながらもblogネタ用の写真撮影にはい出しました。そうすると恰好のネタがピットインしてきました。アベちゃんです。
聞いたところエンジン不調のようで、最初はキャブを疑ったんですが、再スタートのためにエンジン始動しようとしたところ、セルが回りません。


これは電気系かということで、前科のあるラジエータファンを見たら、しっかり石がはさまっていました。おまけにファンブレードも割れているし...
ファンのコネクターを抜いて、キックでエンジン始動。エンジンは何ごとも無かったように快調。元気にコースに戻っていきました。

休んでいる間に写真撮影しながら思ったことですが、

オフロードの初心者をレースに誘って、運悪く雨の栗丘に当たってしまって、それで嫌になって二度とオフロードを走らなくなってしまった、と言うのを聞いたことがあるけど、今日のこのコンディションなら、トレールバイクととレールタイヤでもなんとか走れるだろう。最後まで走りきれば、オフロードバイクの魅力に目覚めて、行く末はオープンエンデューロに出場してくるまでになればいいかなと。



なるべくそういう被写体を狙って撮影して見ましたが、やっつけ仕事だとうまく行かないものですね。ほとんどピンボケ、被写体ブレで、使い物になりません。

そんなことをしているうちに、Mさんは順調に周回を重ねています。おそらく私よりラップタイムが速いんじゃないかと。さすがにオーナーは乗り慣れています。交代時間が迫ってきたので、ウエアを着込んで準備完了。


予定よりちょっと早めにMさんピットイン。燃料補給時にふと見たら、フロントブレーキのレバーホルダーのボルトが一本脱落しているのを発見。ここはレース前に、スロットルのグリップラバーが当たっていて重くなっていたので、ホルダーを移動したときに自分がボルトを締めたところ。転倒してもレバーを折らないように、少し緩めに締めたのが悪かったか。急いでパドックに戻り工具をもってきて、残った一本のボルトをきつく締め直した。意外なところに落とし穴があるもんです。

気を取り直して2度目のコースイン。

休み時間に余計なことをしていたせいか、全然体力が回復していません。それでもコースが乾いてきたおかげで、前半より気を使わずに走れるようになってきました。レースが進んでくるとライダーがばらけてきて、遅いライダーを次々と抜いたり、トップグループにラップされたり、飽きることなく周回を重ねることができました。意地を張ってトップグループのライダーに付いていってみたけど、ガルルの常連ライダーたちはコースを良く知ってます。コース取りや、プレーキング・加速ポイントが適切で無駄がありません。直線区間ぐらいしか付いていけませんでした。


無理すると体力を消耗してしまうので我慢してましたが、後ろの方から一際かん高い排気音が近づいてきました。全道モトクロスを走っている、近所のI藤さんとN松さんペアのCR80でした。この二人には絶対負けられないと、がぜん闘争心に火がつき、バトル開始です。コーナーリング性能は向こうの方が上なので、わざとインを空けて前に出させて、直線区間で勝負です。林間コースは滑るので、2st250ccのトルクを活かして3速で立ち上がります。
向こうはキンキンいってるところで、こっちはブォーっといわせて必死に追いすがります。しばらくバトルしましたが、やっぱり向こうはひとクラス上のNAライダーです。やがて見えなくなってしまいました。

パート2も中盤になると、コースとマシンにも慣れてきて、やっと調子よく走れるようになってきたかなと思ったら、交代時間になってしまいました。ピットで待つMさんにあと1周のサインを出してから、最終ラップは頑張って走りました。最初からこの元気で走れば、きっとどこかでぶっ飛んでいたことでしょう。慎重に走ったせいか、今回のレースは珍しく転倒しませんでした。

無事に自分の役割を果たし、Mさんにバトンタッチ。ふらふらになりながらパドックへ戻って、ウエアを脱いで全身に水浴び。少し休もうと思っても、太陽が真上なのでどこにも日影がありません。胸焼けが続いてあまり水も飲めないし。倒れそうなところを我慢して急いで着がえて、木陰を求めてコース脇へ。それでもしっかりカメラは忘れずに。しばらく休んで、ようやく立ち上がれるまでに回復したので、ネタ用に写真撮影してました。

3時間経ってレース終了。ゴールでスタッフがチェッカーじゃなくて日章旗を降ってる。またスタートですか?
次々とライダーたちがゴールしてくる中、ものすごい勢いで飛び込んでくるライダーが。これってもしかしてトップ争い?トップがゴールでレース終了じゃなかったの? まあ、周回チェックをしっかりしていれば、ちゃんと順位が出せるからどうでもいいんだけど...

ただ、その不安が表彰式で的中してしまいました。
ABCクラスは順当のようだったが、熾烈な争いだったDクラスの順位発表でクレームが付いてしまった。入賞チームの一組から、うちらはこんなに順位が上ではないと。



とりあえず、Dクラスの順位は再度チェックするということで、恒例の景品くじ引きを先にやることになりました。そして1番くじを引いたのは、K野さんではないですか。見たことあるような人が走ってるなと思ったら、やっぱりそうだったんですね。目玉賞品のヘルメットを持っていかない辺りが奥ゆかしいですね。



最後になって多少けちが付いたけど、自分としては順位は関係なく、慣れないバイクとコースでもそれなりに走れたことが収穫でした。

最後に、主催者の北海道ワコーズ様、これからも北海道のバイク業界の発展ため、このレースを続けていってくださるようお願いいたします。


※レースの合間に撮った写真をアップしたので、ご自由にお持ち帰りください。

・2007年 第6回 ワコーズカップエンデューロ - Picasa ウェブ アルバム

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いいわけを3つ見つけました。師匠まさか!?

nagase さんのコメント...

誰ちゃん、ninjyaさんかな?
実は、久しぶりのレースに興奮して、前の日寝れなかったですよ。
たぶん自分のバイクでもダメダメだったでしょうwww

nagase さんのコメント...

やっとレポートアップ終りました。
いいわけのオンパレードです。

匿名 さんのコメント...

お疲れ様です。私も走っていました。
1週目走った時は、田んぼみたいで登りで大渋滞でしたね!私はセロー250だったのでトロトロ走ってましたけど、マシントラブルなく無事完走ってところです。ただドライコンディションでない栗丘は初めてなので、こんなに滑るとは思いませんでした。後半路面は乾いてグリップしてきたんですけど、怖くて最後まで本気で走る事ができないまま消化不良ってところです。でも楽しかったです。
お互いお疲れ様です。

nagase さんのコメント...

セロー250さんご苦労様です。
昨日のうちに筋肉痛来ましたか?

この前の栗丘はベストコンディション(笑)だと思います。
雨が降ってたら、第1コーナー先のジャンプを登ることすらできない人がたくさん出ますね。
乾いてたら埃で何も見えないし。私はコースが見えないのが一番怖いですね。

栗丘走るときはバイクはなんでもいいですが、タイヤだけはレース用の新品を履きましょう。