北海道XC選手権 第5戦 夕張XC XC-FUN - 泥沼日誌

2009年8月23日

北海道XC選手権 第5戦 夕張XC XC-FUN

■北海道クロスカントリー選手権のAクラスランキングトップを行くK君のサポートと、万が一のときのスペアドライバー役を果たすため、一度夕張XCを見てみたいというN氏の車に便乗して行ってきました。

今までなかなか機会に恵まれず2年ぶりの夕張でしたが、どうも余計な物を連れていってしまったようです。私が札幌を出発した頃から降り出した雨がずーっと車を追いかけるように付いてきて、現地に到着した頃にはだんだん激しくなってきて、ついにはこの状態。


一瞬にしてパドックが川に...

それでも激しかったのは30分ぐらいで、すぐに雨も上がり、午前中のXC-FUN 90分レースは時間を30分繰り下げてスタート。雨が降った直後で土も柔らかく、岩盤登りも詰まることなく、


レースが進むごとに天気もよくなり、問題なくXC-FUNレースは終了。


このままの天気で行ってくれれば被害は少なかったのかも知れないが、昼からのXC 150分レースの直前に再び豪雨が、


先ほどにも増してさらに激しく、


そしてすぐに止む...


ころころと目まぐるしく変わる天候によって最悪のコンディションとなったXC 150分レース。予定時間を若干遅らせて、クラスごとに間隔を空けて一斉スタート。


我らがK君は、スタートで転倒車に絡んでいきなり出遅れる。


これから先のレース展開を暗示するようだった...


■無事に各クラスのスタートも終わり、漢坂の上に陣取ってトップが帰ってくるのを待つ。予想ラップタイムを過ぎてもなかなかトップライダーが帰ってこない。やはり先ほどの豪雨でコースコンディションが悪化しているのだろうか。谷を挟んで反対側の尾根辺りから、いかにもアズッているようなエンジン音が響き渡っている。スタートから20分以上経ってようやく#1高橋選手が帰ってきた。姿は見えなくてもアクセルワークで彼だと分る。2分程度遅れて#2野村選手が続く。ややしばらく経って赤ゼッケンのSAクラスライダーが数人。その後ぱったりと誰も帰ってくる様子が無い。山の反対側では相変わらず悲鳴のようなエンジン音が...


待っていてもらちが明かないので、漢坂を降りてコース奥へ移動。V字谷付近まで来ると、SA、Aクラスを押さえて青ゼッケンのBクラスのライダーが帰ってきた。どうやらSA、Aクラスだけが通るコースがひどいことになっていたらしい。しばらく待っていると、スタックポイントをようやく抜け出してきたSA、Aクラスのライダーが集団で下ってきた。その中に我らがK君も、かなりやられている様子。すぐ後には#1高橋選手が、すぐに#2野村選手。この二人だけが、異次元の早さで大多数のライダーが1周も回らないうちに全てラップしてしまった。この時点ですでに50分近く経過。ピットインのタイミングが迫っているので私はパドックへ戻り、N氏はさらに奥地へ撮影行脚。パドックへ戻る間も通過するライダーは皆やられている様子。たぶんまだ半分程度のライダーしか見ていないような気がする。

■パドックへ戻ると、すでに何台かのマシンが泥だらけの様子でたたずんでいた。1周目でクラッチがなくなりショートカットして戻ってきたり、体力の限界で休んでいたり。気がつくと太陽が顔を出していて、水を吸った土が徐々に乾きだしていた。もう、こうなると最悪。半乾きの土は糊のごとく車体にまとわりつき、車重は倍にも感じられ、グリップやレバーは滑り、一気に体力が奪われる。こういった厳しい状況になるとベテランライダーが本領を発揮してくる。トップ二人が異次元の早さで周回を重ねるうちに、#19五十嵐選手、#8菊地選手がじわじわと順位を上げてくる。そのうち難所がカットされたせいか、他のライダー達も順調に周回を重ねるようになってきた。しかし一様にやられている様子が見受けられる。


XC-FUNとXCのレースで都合2回も徒歩で岩盤沢を登り、すでに腰に来ていた私は、うろちょろせずにパドックにドカっと陣取って、K君のピットインを待っていた。周回タイミングの都合で、残り1時間の時点でK君がピットイン。ヘルメットの上からブーツの先まで、前身に粘る泥が大量に付着している。シートに付いた泥が乾きかけてお尻がくっついてしまうらしい。急いでシートとお尻を洗って、給油口の泥を落としてガソリン補給。重くなるから抜いておけと言ったにも関わらず、ラージタンクを満タンにしてスタートしたため、ガソリンは半分ぐらいしか使ってない。ガス欠が心配な彼のために8分目ぐらいまでガソリンを追加。体力回復のためにほんの少し休んで再スタート。んむ、これで今日の仕事の半分は終わったな。

と思ったのもつかのま、次の周回でまたK君がピットインしてきた。さっきのピットインでラジエーターの冷却水の補給を忘れたとのこと。チャンバーがつぶれたみたいに変な音もすると言う。しまった! しばらくレースの現場に来てなかったせいか、ルーチンワークを完全に忘れていた。それはたぶんオーバーヒートした音だよ。ウエスを濡らして慎重にラジエーターキャップを開けると、もはや吹き出す水も無いほどカラカラの状態。急いで冷却水を補給しK君を送り出す。先ほど発表になった中間結果ではクラス2位だったが、このロスタイムでどうなるか...



■レースも佳境を迎え残り数分、Aクラスの上位は周回ごとに順位が入れ替わる混戦状態。#77尾花選手が一歩リードし最終ラップへ突入(と記憶している)、続いて4台ぐらいが団子状態で戻ってきた。その中にK君も、あれっ、またピットイン。どうやらクラッチを酷使しすぎて、ついに遊びがなくなってしまった模様。さっき冷却水の補給を忘れたのも影響していると思われる。残念! このまま最終ラップに入ると戻ってこれない可能性が高いので、レース終了まで待機して時間が過ぎたらゴールすることに。 トップライダーがゴールしてチェッカーが振られたのを確認してからゴールへ向かうK君。その後から、さっきまで全体の2位を走っていた#2野村選手がマシンを押してピットの裏から帰ってきた。いや、本当にレースは最後まで何が起こるか分りません。


ということで久しぶりの夕張は、突然の豪雨でずぶぬれ、ピット作業は中途半端で、コースを歩き回って泥だらけになって、挙げ句の果てには腰を痛めて、サポート要員としては非常に不本意な結果となってしまった。これでK君がAクラス年間ランキング1位を取れなかったとしたら一生の不覚。今日の雨を予想してエントリーを直前で回避したH君は、このレポートを読みながらほくそ笑んでるのだろうか。



久しぶりのレースレポートで、駄文・長文、どうかご容赦願いたい。
正式リザルトはこの辺りから...

>>夕張クロスカントリー

3 件のコメント:

スケテツ さんのコメント...

昨日はお疲れ様でした。
臨場感のあるレポートですね。
腰を痛めていても、ルーチンワークを忘れてしまってもnagaseさんは優秀なサポートです。
オーバーヒートさせたのも、ラジエターを空っぽにしたのも、クラッチを焼いたのも全てはK君の責任です、けけけ(^o^)

nagase さんのコメント...

こちらこそ、
皆さん泥だらけになって、とって楽しそうで...

サポートの良し悪しが成績を左右することは少ないと思いますが、自分がやるべきだった事ができていなかったことがちょっと悔しいんです。

K君が125ccにスイッチして、あれだけマディーなコンディションを走ったのはおそらく初めてで、勘どころがつかめなかったんでしょう。なにせ、復帰してから雨のレースは避けてたらしいですから。(軽トラだと着がえができないから)

スケテツ さんのコメント...

納得、笑

>(軽トラだと着がえができないから)