正しい姿勢 - 泥沼日誌

2009年4月7日

正しい姿勢

■首は相変わらず痛いです。まっすぐ立っていれば問題無いのですが、傾いたり加速度に抗って力が入ると、経験者は分かると思いますが、あのヘルニア特有の何とも言えない重い痛みが走ります。車を運転する時はどうしても前後左右に揺すられるため、少しでも首に負担がかからないようにするため、シートの前後位置やシートバックの角度、ヘッドレストの高さと角度を調整し、シートに深く腰をかけて背中をシートバックに押し付けてあげると、ドライビング講座などでよく出てくる『正しい乗車姿勢』になっていました。その体勢で運転すると、確かに首の負担が軽減されます。安く作られた国産車のシートとはいえ、よく考えて作られています。

それで何が言いたいのかというと、オフロードバイクにおいても正しい乗車位置と姿勢というのがあって、それを意識して乗らないと余計なところに力が入ってすぐに腕が上がったり体力を消耗するばかりか、走行するバイクにおける最も重たい部品であるライダーが、バイクの走行特性にも影響を及ぼしてしまうということです。

では、どこに乗ればいいのさと言われれば、バイクに乗車するための唯一の装置であるフットレスト(ステップ)に乗ればいいのです。そもそもモトクロス・エンデューロ・トライアルなどの場合立って乗ることが基本です。じゃあの立派なシートは何なんだときかれれば、あれは一時的にお尻を乗せるためだけの物でシートに体重を預けてはいけません。座っててもお尻は紙一枚シートから浮かせる感じ。座ろうが立とうがバイクをバンクさせようが、全体重をフットレストにかけて、加速・減速・ターンの遠心力に合わせて、ステップへ掛ける力の方向を調整してやれば良いのです。それで、バイクの上で前傾姿勢になったり、腰を引いたり、外側のステップに乗ったりするわけです。

物体は外力を受けると重心を中心として回転運動・力の方向が重心を向いていれば直線運動を行います。バイクの場合サスペンションなどの影響で単純にそうとも言えないのですが、一番動きが少ない場所が重心付近にあるステップなのです。そこに全体重を預けていれば、必然的にライダーにかかる負担は最小。バイクの方もライダーからの荷重を重心付近で受けるため、余計な回転モーメントは生じない。そもそも現代のバイクはそういう設計になっているのです。

この辺の理論的な裏づけは、日本人で唯一世界モトクロス選手権でチャンピオンをとったあの先生の説明が一番わかりやすいので参考にしていただきたいのですが (私は信者ではありませんが)、他の諸先輩達の貴重なお言葉も表現方法が違うだけで言ってることはほぼ同じ。感覚的にわかっていても、わかりやすく人に伝えることはとても難しいのです。

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