鉄騎兵、跳んだ - 泥沼日誌

2010年12月28日

鉄騎兵、跳んだ

■『廃墟に乞う』で第142回直木賞を受賞した、夕張市出身でいまも中標津町在住で執筆活動を続ける佐々木譲氏のデビュー作にして、世にも珍しいモトクロスを題材にした短編小説。映画化され、確か 学生時代にテレビの深夜映画で見たはずだが、今となっては石田純一と竹田かほりが出演していたなあぐらいしか覚えていない。原作が読みたくて以前から古本屋などで探していたが、ずっと手に入れられずじまいだった。今年、佐々木氏が直木賞を受賞したのを契機に文春文庫から復刊されるという話を聞き、首を長くして待ち続けていたが、ド田舎のコンビニの書籍コーナーに毛が生えたような本屋には配本されるはずもなく、発刊から半年近くたってからようやく街の本屋で見つけた次第。この小説が発表されたのは、YAMAHAがモノクロスサスを開発して急激にマシンの性能が向上しだした1979年のこと。おりしも、先日12月22日に『モトクロス黄金時代 1960's-1990's』という本が発売されました。まさに、日本のモトクロス黄金期に書かれたこの小説、当時の雰囲気をうかがい知るために、合わせて読んでおくのもいいかもしれません。

『鉄騎兵、跳んだ』 佐々木 譲 文春文庫 ISBN978-4-16-777382-3

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